色・素材に一貫性を持たせる製品開発

製品の魅力や品質感は、スペックや機能だけでは決まりません。
ユーザーが製品を見て・触れたときに感じる印象──その大部分は、色・素材・仕上げの一貫した表現によって生まれます。
こうした感性的価値を設計する視点として、近年注目されているのが「CMFデザイン(Color・Material・Finish)」です。
しかし、CMFの設計意図を開発から試作、そして量産に至るまで忠実に再現するには、感覚ではなく、数値や画像を用いた色の管理=デジタル色管理が欠かせません。
このページでは、CMFの概要とともに、製品化プロセスにおける色管理の要点、そしてパパラボが提供する画像×データによる一貫管理の価値を解説します。

目次

CMFとは──色・素材・仕上げで印象を設計する考え方

CMFとは、Color(色)、Material(素材)、Finish(仕上げ)の3要素をトータルで設計することで、製品の「見た目」「手触り」「高級感」「世界観」といった感情的な価値を生み出す考え方です。
重要なのは、単に色を選ぶことではなく、素材や表面処理との組み合わせによって生まれる印象をどう設計し、再現するかです。
たとえば同じ「白」でも、マットなセラミックと光沢のあるプラスチックでは、まったく異なる印象になります。
しかし、この素材や仕上げの違いによる色の見え方の変化は非常に繊細で、人の感覚だけで整合性を判断・調整するのは極めて難しいという課題があります。

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色をデータ化する意味──感覚ではなく“指標”で調整する

素材・仕上げによって色が変わって見える現象は、物理的な光の反射や拡散によって起きます。
たとえば、同じ色コードを使っても、金属と樹脂では光の吸収や反射の仕方が異なるため、実際の色の印象がずれてしまいます。
こうしたズレを正確に調整するには、「どこが、どの方向に、どれだけずれているのか」を数値で把握することが不可欠です。
色彩計などの測定機器を用いれば、Lab値やΔEなどのデータによりズレの方向と量を明確に捉えることができ、 「どう調整すれば理想の色に近づくか」の判断材料(指標)として活用できます。
つまり、色をデータで捉えることこそが、素材や仕上げの影響を超えて色の再現性を保つカギとなり、それが色彩計を導入する大きなメリットでもあります。

関連リンク:Labとは 関連リンク:色差(⊿E)について

開発~量産におけるプロセスと色管理のポイント

CMF設計で描かれた意図を製品化するためには、デザインから試作、そして量産までのすべての段階で色を見える形で管理し続ける必要があります。
以下に、各フェーズでの色管理の要点をまとめます。

1. デザイン設計フェーズ:意図を数値化して共有する

デザイナーが提示するレンダリングやスケッチをもとに、カラーチャートやLab値などの定量的な指標を設定
言語的表現だけではなく、測定可能な基準色で共通認識を形成



2. マテリアルサンプルフェーズ:素材と仕上げによる見え方の変化を測定

実際の素材と仕上げでサンプルを作成し、素材起因の色ズレを数値で把握
ΔEや表色系を活用し、調整・補正を定量的に実行



3. 試作フェーズ:全体の整合性を画像と数値で検証

部品同士の組み合わせや製品全体の印象を、画像と色情報の比較によって可視化
デザインレンダリングとの一致度を視覚的・データ的に評価



4. 量産フェーズ:再現性と安定性を維持

ロットごとのばらつきを防ぐため、定期的な測定と記録による品質モニタリング
色履歴データの蓄積により、トレーサビリティと継続改善が可能

パパラボのソリューション──画像×データでのハイブリッド管理

パパラボの2次元色彩測定システムは、測定値と画像情報を同時に取得・解析・管理できる構造を持っています。
これにより、開発~量産までの各段階で以下のような価値が生まれます:

・どの部分の色が、どれだけ、どの方向にズレているかを画像およびピクセル単位で確認可能
・測定データと画像を紐づけて履歴管理できるため、段階ごとの変化が視覚的に把握できる
・クラウドやネットワーク経由でデータ共有可能なため、離れた拠点や本社・海外工場間でもリモートで解析・判定・指導が可能

このように、色を見るだけでなく測る・残す・伝える体制を構築することで、CMFの意図を組織全体で守ることが可能になります。

左上:製品 左下:撮影画像 右:検査画像×データ

関連リンク:パパラボの技術

まとめ

色と素材感は、製品の印象を決定づける最も重要な要素の一つです。
しかし、その表現は素材や仕上げによって大きく変化し、微妙な調整が求められる領域でもあります。
こうした繊細な表現を、人の感覚だけに委ねるのではなく、数値と画像によって見える化し、管理・補正できる仕組みが必要です。
パパラボは、デザイン・試作・量産における各フェーズで色を「数値」と「画像」の両面で捉え、共有し、蓄積できる色管理基盤を提供しています。
CMFの意図を最後までブレさせない──そのための最も確実な手段が、デジタルによる色の見える化です。

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