自動車内装部品や家電筐体などのシボ加工製品では、表面の微細な凹凸や光沢により光が乱反射し、見る角度や照明条件によって色や質感の見え方が変化します。このため、製品の外観品質を適切に評価するには、見た目の印象だけでなく素材本来の色を把握することも重要です。従来はこれらを同時に評価することが難しく、外観評価には多くの場合、目視確認が用いられてきました。
「色の印象」を変えるシボ加工
照明の当て方による見え方の違い
解析ソフト
課題
見た目のシボの質感と素材本来の色を分けて評価できない
シボのある製品では、凹凸や光沢による陰影や反射の影響で測定ごとに見え方が変わります。スポットタイプの測色機では小さな点しか測定できないため、表面の陰影や反射の影響を受けやすく、安定した評価が困難でした。その結果、最終的には目視による確認に頼るケースが多くありました。しかし目視では見た目の印象は分かっても数値化できず、陰影を除いた素材本来の色を正確に評価することもできないという課題がありました。
色彩計導入後の効果
照明条件を使い分けて「見た目」と「本来の色」を可視化
当社のカメラ方式色彩計では、照明条件を変えて測定することで、シボ表面の見え方と素材本来の色を分けて評価できます。斜光照明では凹凸による陰影や反射を強調し、実際の外観に近い見た目を再現します。一方、平板拡散照明では凹凸の影響を抑え、素材本来の色を測定できます。用途に応じて照明条件を切り替えることで、デザイン評価から品質管理まで幅広い外観評価に活用できます。
①基準の設定…基準品を撮影し画像を保存します(最初の一回)。基準追加をクリックして設定完了です。
②検査…検査品を撮影します。これで準備完了です。
③結果…測定タブに移動すると検査結果が表示されます。検査結果や画像は出力可能です。
斜光照明搭載の筐体で撮影すると、凹凸による陰影や反射が強調されるため、実際に人が見たときに近い外観を再現した画像を取得できます。取得した画像はデータとして保存できるため、検査結果の記録として残したり、後から外観状態を見返したりすることも可能です。シボの質感や陰影を含めた見た目の色ムラや外観差を直感的に確認できます。
平板拡散照明搭載の筐体で撮影することで、シボ表面の凹凸による陰影や鏡面反射の影響を抑えた測定が可能になります。これにより、外観の質感による見え方の変化を排除し、素材本来の色を安定して取得できます。取得したデータは色差評価や色管理に利用でき、材料ロット差や成形条件による色変化の確認にも活用できます。
測定データは保存可能。斜光照明と平板拡散照明で取得したデータを比較することで、見た目の色と素材本来の色の違いを分析できます。例えば、外観では色差が大きく見えても素材色は一致している、あるいは逆に素材の色差が原因で外観差が生じているなど、外観品質の要因を定量的に把握できます。
閉じる