特殊フィルターを蒸着したカメラプリズム
パパラボの2次元色彩計には、特殊フィルターを搭載した専用カメラが採用されており、人の眼の感度特性(分光視感効率)を忠実に再現した画像取得が可能です。
これにより、単なる色データの収集ではなく、「人が感じる色の違い」に限りなく近い基礎データの取得が実現できます。視覚再現性が高いということは、すなわち「違和感のない品質評価ができる」ということ。目視検査の代替や検査基準の明確化にもつながります。
パパラボの2次元色彩計は、特に“面で測れる”という特長を軸に、測定効率と現場運用に大きな変革をもたらしています。
対象物全体を一度に撮影・解析できるため、従来のスポット測定に比べて圧倒的に効率的です。複数箇所を順に測定する必要がなく、作業工数と時間を大幅に削減できます。測定から結果表示までの処理も非常に高速で、スループット向上にも貢献します。
さらに、カメラ方式による非接触測定が可能なため、柔らかい素材や表面にダメージを与えたくない製品でも安心して測定できます。サンプルを設置し、ソフトウェア上で簡単な操作を行うだけで測定が完了するという直感的な運用性も、現場での導入・定着を後押ししています。
初期導入コストは一般的な単点式色彩計に比べて高めですが、それ以上に得られる価値(面測定による広範囲かつ高精度な解析、測定者によるばらつきの排除、画像保存による記録性とトレーサビリティの強化)は、品質保証体制全体の信頼性を大きく高めるものです。
グリッド検査(基準品との比較例):⊿Eの閾値によって色を変えて表示
2次元色彩計で得られる測定結果は、Lab値や色差(ΔE)などの数値情報に加え、画像としても保存されます。これにより、検査結果の数値的な根拠だけでなく、「見た目の状態」そのものをビジュアルとして残すことができます。
・測定値と見た目を合わせて管理することで、検査記録に説得力を持たせられる
・色ムラやグラデーションなどの視覚情報も含めた評価が可能
・不具合傾向を画像データとして蓄積・分析できる
このように、画像と色を統合したデータは、品質保証の高度化と、顧客や外部パートナーとの共通理解の形成にも役立ちます。
画像をデジタルデータとして保存
関連ページ:Labとは 関連ページ:色差 ΔEについてパパラボの2次元色彩計は、従来の一般的な色彩計とは根本的に異なる“計測手法”を採用しています。
一般的なスポットタイプの色差計は、測定面積が数ミリ~数センチと狭く、一箇所ずつ測定する必要があるため、色ムラやグラデーションのある対象物では再現性にばらつきが出る可能性があります。また、測定位置の選定や測定者の手技によって結果が変わるリスクもあります。
これに対し、パパラボの2次元色彩計は、広範囲を一度に撮影・解析でき、測定場所による差異を排除しながら一貫性のある品質評価が可能です。さらに、非接触測定・高速処理・画像保存・直感的操作といった特長が組み合わさることで、色彩測定そのものを工程全体の信頼性向上に結びつけることができます。
「何を測るか」だけでなく、「どう測るか」を変える──それが、パパラボの技術です。