パパラボの技術

色度図3D解析機能

測定対象画素の色情報を3D色度図上に表示することで色の広がり具合だけでなく色の度数も表現できます。これにより2D色度図を用いた解析より高度な解析を
行うことができます。





上記の解析機能を実際に使用した場合の例を化粧品、食品の活用事例ページに
記載しています。
活用事例:食品
活用事例:化粧品

パパラボのミッション① 匠の眼


人の五感の中で、
最も大きな情報は眼から入ってきて、
その情報量は全体の約90%にも及ぶ

少子高齢化していく日本のものづくりの環境で、『匠の眼』を引き継ぐ道具を確立していく必要があります。
人の眼を再現することにより、人の眼で捉えた情報、人の感じた情報を定量化することが可能になります。
すなわち、人の眼を通じて脳で感じる指標の見える化を行うことが、パパラボのミッションなのです。



様々な産業・ビジネスでの色合わせの悩みを一挙解消

パパラボのミッション② スマート工場


異なる場所で、異なる素材の色あわせに

近年、エコカーの普及に伴い、軽量化を図るため、車内外装を問わず軽くて丈夫な素材の組み合わせによる異種材料の採用が進んでいます。
さらに、車のボディー色は質感を高めるため、メタリック色やパール色が一般的になっています。
2次元色彩計は、メタリック感や透明感のある色でも、人が見たとおりの色を忠実に取得し、定量化することができます。
職人的なノウハウや経験則が必要な微細な色合わせも、画一的な基準をもって比較・マッチングすることが可能です。
すでに大手自動車メーカのインライン塗装検査にも採用され、ご好評をいただいております。
2次元色彩計は、自動車メーカをはじめ、オートバイメーカや部品メーカなどの自動車塗装検査の差別化ツールとして必要不可欠です。



素材や質感の違いによる色のバラツキもなくなる

2次元色彩計とは何か?

人が見たままの色を"忠実に再現・測定"

パパラボの「2次元色彩計」は、人間が見える色をすべて忠実に測れる画期的なカメラ方式の色彩計です。
静岡大学の下平教授との共同研究で開発された「特殊フィルター」を採用することで、
従来の1次元(点)の測色ではなく2次元(面)の測色を実現しました。
2次元(面)の測色が可能になったことで、色にとどまらず、質感や絵柄の比較までも可能になりました。
もちろん分光測色計と遜色のない色情報が取得できます。

下の同一対象を撮影した画像データの色度ヒストグラム分布を比べると、一眼レフRGBデジタルカメラ
(三角形のsRGB色域の範囲内)よりも、2次元色彩計は広範囲(馬蹄形の人の色域の範囲)の色が取得できることがわかります。

     


2次元色彩計は人の視細胞(錐体細胞)と等価な
S1、S2、S3フィルターで撮像した3枚の画像
を重ねることで、人が見たままの色域を再現できるのです。



目視検査や分光測色計、カメラとの違い

‘‘本当の色’’にこそ価値がある

目視検査では、検査員の体調に影響されたり、 担当者が変わったりすることで検査にどうしてもバラツキが出ます。分光測色計は標準光源下での色の違いを見ているため、一般の蛍光灯下での色と見え方が違ってしまいます。RGBカメラでは色域が狭く、色も正確ではないため測色には使えません。
パパラボの2次元色彩計は、正確な色データの数値化だけではなく、「撮影画像から実際の色を正確に見る」ことができます。


2次元色彩計 目視 分光測色計 従来のカメラ
精度 〇※1
色表現 ※2 × ×
安定性 × △※3
速度 ◎※4 ×
質感の測定 ×

従来の「色」管理方法とパパラボの2次元色彩計との違い
※1 熟練の検査員の場合
※2 デジタルデータで保存し、測定後閲覧できるか
※3 測定位置の再現性が低い為
※4 1秒間で30コマの測定可能

静岡大学・下平研究室が提案
CIE XYZ等色関数と等価な新たな関数

「視覚全色域カメラ※」はカメラ本体に実装する「特殊フィルター」の特性が従来のRGBカメラとはまったく異なります。
同フィルターは、静岡大学にて開発された「CIE XYZ等色関数」と等価な「人の眼の感度に極めて近い関数(グラフ)」を用いることで、「人の眼の感度」を忠実に再現し正確な色を撮像できます。弊社はこの技術を応用し、世界初のS1,S2,S3フィルターによる正確な色データを解析する2次元色彩計として製品化しました。
※「視覚全色域カメラ」は静岡大学・下平研究室が最初に開発したもので、パパラボの2次元色彩計の元となっている。



静岡大学イノベーション社会連携推進機構の特任教授 下平美文氏(左)。
静岡大学で開発されたカメラに実装された”XYZ等色関数と等価なフィルター”の分光感度を示す(右)。

2次元色彩計の3つのメリット

1 圧倒的に高速であること

カメラ方式なので、撮影時間から計測時間、結果表示まで従来のスキャンタイプの検査装置に比べて劇的に速くなります。
加えて非接触で撮影できるので対象物を選びません。
静止画なら約1秒足らず、動画ならリアルタイム計測を行うことが可能です。
また、測定結果は数値と画像の両側面で検証することが出来ます。

2 複雑で微細な絵柄や質感まで比較

複雑で細かい柄の色・絵柄あわせはもちろん、メタリック感、ツヤ感、透明感などの微妙な質感を比べることが出来ます。
2次元であるメリットを活かして画像データ上でラインを設定し、ライン内の色の変化を瞬時にグラフ化します。
また、パパラボ独自の評価方式「色分布一致度」を採用しています。この色分布一致度によって、従来の計測方法では比較困難であったメタリック感の違いによる色の見え方の違いを比較できます。(パパラボでは平均⊿Eと、色分布一致度の両側面から色にアプローチを行う。)


3 経験や勘に頼らず、データとして定量化

2次元色彩計で撮像した色データは保存可能ですので、データベースによる色データの集積や、検査のトレーサビリティ実現などにも役立ちます。いつでもどこでも取り出せ、インターネットを介して遠隔にある拠点に送信できます。

・トレーサビリティ ・遠隔医療診断
・遠隔立会い検査 ・忠実なデジタル色サンプル

このように遠隔地でも、検査員のスキルや経験がなくても、定量的な数値データと官能的な画像データによって検査や色あわせ作業が出来ます。今後、さまざまな産業分野での応用、活用が期待できます。

活用事例